朝、地震があった。
ちょうど、シャワーを浴びて出ようとした時。
素っ裸だし、髪も濡れてる。
揺れは長かった。
マジか…
昔、会社のビルのトイレの最中に地震が来てびっくりしたことがあったけど、今回は
おじさんと一緒にいた。
マジかー
揺れが収まって急いで浴室からでる。
慌ててテレビで確認する。
なんと、私たちがいた場所は結構な震度だった。
とりあえず、髪を乾かす。
おじさんはというと、案外冷静だった。
それで私もなんとなく安心する。
だれかといると、焦る気持ちを抑えれるからありがたい。
テレビを見ながら私の支度を待って、電車が全く動いてないから、とりあえず朝ごはん食べようということになり、ホテルの朝食会場へ。
降りようとしたら、エレベーター止まってる。
ああ、そうか。
非常階段から一階へ向かう。
10階。
歩くつもりじゃなかったから、足元は高さのあるサンダル。
ああ、膝が笑うなあ、大丈夫かな…と思いながら降りる。
朝食の場所は日本人は少なかった。
パンと飲み物だけの朝食が用意されていて、まあ、こんなもんかと思いながらテレビで地震の最新情報見ながら過ごす。
交通手段はなんにも動いてないから、会社に連絡して休みをもらう。
おじさんは昼から用があるからと会社へ向かう。
一緒にいたホテルは、チェックアウトの頃には、なにごともなかったような日常になっていた。
いや、まだエレベーターは止まっていたけど。
地下鉄が動いていて、途中でおじさんと別れる。
主要駅はさっきテレビでみたとおり、すごい人だった。
駅には入れない。
これではトイレも難しい。
交通機関が止まってるだけでない。
交通機関が止まっているために、商業施設も臨時休業になっているから百貨店に入れず、トイレも食料確保もできない。
ひとりになったとたん、急に我に返って、心細くなってきた。
座れるカフェを探しに少し歩く。
いつもは歩きやすい靴なのにこんな時に限ってこんな靴。
歩くのに疲れないのを履いてきたとはいえ、防災時には不適用なサンダル。
災害に備えなきゃいけないと思う瞬間。
ああ、そうだ。
家に水の確保してなかった。
それに食べ物もない。
ガスの元栓締めずに出てきたし、そういえば、コップたち落ちてるだろうな。
いろいろ現実を心配する。
早く、早く帰りたい。
長い時間ネットの運行情報とにらめっこする。
変わりなし。
まだ、時間的には大丈夫。
でも、怖い。
仕事してるおじさんに、連絡してみた。
動き出したみたいだよ!
ありがたい情報。
ありがとう…
ピンチの時に、ほんの少し助けてもらえるありがたさ。
感謝しかない。
こんな時に連絡くれる人は大切にしよう。