令和2年は、ステイホーム。
去年、令和が始まって希望の中過ごしていたのは何処へやら。
外出自粛の毎日が続く。
ずっと一人なので、別にステイホームがしんどくなることはない。
会社もバイトも、出勤できないので家にいるしかない。
経済的な不安は募る。
この先の自分は大丈夫なのか。
そう思うことも多い。
でも、ふと、ある日から
このステイホームが苦じゃなくなって来た。
私がステイホームになったのは、半月前。
四月半ば。
ステイホームとはいえ、何日かは会社に出勤はしているけれど、
出勤する日が少ないと、もうずっと家にいる感じがする。
幸い派遣の私でも収入保障があるため、家にいても不安にならなくてもいいということだ。
ここへ引っ越してからずっと私はながーーーい「自分の闇」にいた。
ちょっとずつほぐれてはいたけれど、このステイホームで家にいる時間が長くなってやっと「自分の闇」に向き合えた。
ほったらかしていた紙のものを整理して、名残惜しく持っていたものを断捨離した。
もちろん洋服も思い切って捨てた。毎回ゴミの日はゴミ袋3つ出す羽目になった。
いろんなところを拭き掃除したら、スッキリした。
もともと、掃除は大好きなのだ。
整理整頓はあまり上手じゃないけれど、掃除は好き。
素足で歩いても気持ちよくて、触るところがツルツル綺麗になった。
手を伸ばして桟も拭くと、積もり積もった埃が落ちて来た。
気づいたところを少しずつ、拭いていく。
一日経つごとに、気持ちよく過ごしている自分に気付く。
使わなくて曇っているグラスを拭いて、
使わない収納を綺麗にして、この時期なので備蓄品を揃えた。
世の中は、緊張が走る。
家にいなきゃいけないと強制される毎日が苦痛で、外出する人も多い。
そんな中、
私は「私って、こうだったよな」と自分を取り戻せている気がしている。
休みの日は掃除して、洗濯して、時間が余るくらいの1日をゆっくり過ごす。
たまに、散歩に出かけたり、スーパーに買い物に行く。
「私って、こうだったよな」
ここに住みだして今までは
これではいけない!と思うばかりの毎日で、とにかく家にいるのがいやで働いていた。
体が疲れてるのも知らんぷりして、収入が低いためなんとか増やす努力をしていた。
ちょうどコロナの騒ぎがでた頃2月になって手が動かなくなって来た。
足のむくみももう耐えられないくらいになっていた。
ほんとは体が「もうダメだ」状態だった。
家にいることで体調が改善されたように思う。
できるだけ歩いて、ストレスフリーで過ごす。
どこもお店は開いていないから、スーパーへ行くだけ。
家にいたら、冷凍ストックをすることが増え、あれこれ、キッチン用品も欲しくなって来た。
そういえば、私はキッチン用品色々持っていたな、捨てたけど。
家にいるから、窓も開けて換気することも増えた。
大通りに面している家なので、埃っぽいので開けるのは躊躇するけれど、こっちからあっちへ風が通ってくれるように開けっ放しにしたら、なんとなく気持ちいい。
見た目は変わらないけれど、快適に過ごせるようになったので、
花が欲しいと思うようになった。
花のある生活。
「私って、こうだったよな」
いつも花を飾っていたのを思い出す。
夕方の散歩で、まだ開いているホームセンターに立ち寄った。
花の苗がたくさんあって、泣きそうになった。
花の苗を見るのは休日の楽しみだったなと。
まだ闇から抜け出せていないと思うけど、
近くで咲いているバラを見に行くと、
ちょっと安心する。
「私って、こうだったよな」
バラ公園に行くのが好きで、必ず春はいろんなバラ園をまわっていた。
この生活に慣れて来たのもあるけれど、
自分を取り戻すことも大切。
働きすぎていたのかと思うと、今後の働き方も考えなければならない。
この状況が少しでもいい方向に向かい、誰もが心を落ち着かせて過ごせる日がくるのを願えるくらい、今私は落ち着けてる。
ステイホームも気持ちの持ちよう。
働きすぎていた人の、体調改善のきっかけでもある。
家にいる機会ができたから、家にいようなのだ。